経営×脳科学

言語化することの重要性

Hiro:八木Gどうですか、今の話。依存っていろいろあるとは思うんですけど。

八木:それって僕らがやっている「思いと軸の言語化」ってやつに繋がっていると思う。ドーパミンが出ていると、無意識のうちに目先の楽しいことを優先してしまう。そこに衝立を建てるには、自分はこうしたいんだっていう理性を働かせることなんじゃないかと思うわけ。だから僕らの研修のコアのところに「何を成し遂げたいのかっていう思い」と、「そのために自分はどういう行動をするのか」、「どういう判断をするのか」っていう軸を持つ。脳の中にちゃんとした衝立を持って、自分を振り返る力を持つことによって無意識化してしまうものに対して、判断を入れる。考える。ここをちゃんと刺激してあげることによって、単純に楽しいからいいではなく、ようは爬虫類にならないですむ状態っていうのを、脳を使うことによってつくる。その第一歩は「自分が何を大切にしているのかをしっかりと言語化していくこと」なんじゃないかなって聞きながら思いました。

川島:脳科学的にはまったく正しいです。言語化の作業が入ることによって前頭前野、例えばさっき言ったワーキングメモリー、ラムというところも大いに使われます。物事を言語化しようと思うといったん脳のハードディスク、ラムの上に情報をたくさん並べて置いて、それをきちっと順番に並べて、言語にして、初めて意味の通るロジックができてくるんですね。これは人だけしかできない行動なんです。また、少し視点が違うんですけど、先ほど新しい発想はデフォルト・モード・ネットワークがオンの状態、どちらかというと無の状態の時に生まれやすい、歩いたりお風呂に入ったりするときになりやすい、という話をしましたが、それは一歩一歩ステップアップするというよりは、その何個も上の、ジャンプするような発想なんです。

Hiro:なるほど。

川島:もちろんビジネスの世界ではそういった発想も必要ですけど、既存の所から次の階段を一歩一歩上るというタイプの発想もあります。このときの脳活動は、僕らが世界で最初に測ったんですけども、使っている脳はまさに言語の脳なんです。言語的な知識が格納されている領域。次のステップを1つ上がるというタイプの発想は、実はたくさんの蓄えられた言語的な知識を頭の中で、言語で操作することによって得られるという脳の使い方を人間がしているんです。言語を介さない図形などを使っても、言語にわざわざ変換してステップアップをしていくことまでわかっています。ですから、言語化するということは非常に重要なトレーニングだと思うんですね。

Hiro:ありがとうございます。八木Gがしゃべりたそうな顔をされていますが、ちょっとここは時間を、みなさんに振りたいと思います。フミちゃんお願いします。

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